アスベストの分析の仕方や概要について

アスベストは石綿と呼ばれることもある物質ですが、第一次石綿問題が発生したのは30~40年前です。これにより石綿に関する規制が設けられました。当時はクリソタイルのみでしたが、クボタ事件の発生により再び注目が集まるようなると、アスベストの種類は1種類から3種類へと増えて、2006年になるとその数は2倍の6種類に増えています。分析の仕方も厚生労働省が考案していた方法がありましたが、2006年には日本工業規格で規格化が行われた分析方法が登場、2008年に改正されています。

また、国際規格の方法などとの相違があるため2014年には分析の仕方が3つの方法となり運用が行われているのが特徴です。アスベストの3つの方法は、「JISA1481」の1~3までの3つの枝番に分かれているのですが、枝番の1つ目は知識と経験を持つ技術者が実体顕微鏡を使って観察する、そのときアスベスト繊維を見つけて偏光分散顕微鏡で種類を特定する分析方法です。枝番の2つ目はX線回折装置で石綿の有無および種類を判定してから、位相差分散顕微鏡で種類を特定するやり方です。いずれも分散顕微鏡と呼ぶ特殊な装置を使って行われます。

分析は建築物にアスベストが使用されているのか否かを行うことや、種類を特定してそれぞれ決められた方法で撤去するなどの目的で行われるものです。築年数が経過している住宅などで石綿が使用されている場合には、硬い工事の手順も慎重に行うことが求められます。